薬剤師

南生協病院は、緩和ケア病棟を持つ313床の臨床研修指定病院であり、急性期疾患と慢性疾患に対応する医療活動を展開しており、薬剤師は薬の専門家として薬物療法の有効性と安全性に大きく貢献しています。
患者さまには様々な背景や人生観があるとともに、高齢化の中で多疾病を併存している患者さまも多く、薬剤師にも1人1人の気持ちに寄り添える対人能力と幅広い知識が求められています。
当院は若い職員が多く、一朝一夕にはいきませんが、疾病を抱えた患者さまが充実した生活が送れるように、皆で協力し合いながら薬剤師としての力量を付けつつあります。
南生協病院薬剤科は、疾病を抱えた患者さまに充実した人生を送っていただくために、日常生活や社会生活に根ざした最適な薬物療法を患者さまと一緒に考え、その人らしい生活を支援して行くことを目指しています。
調剤室業務

調剤室は2階の中心部に位置しており、主に入院患者さまに処方された薬剤の調剤・鑑査を行なっています。
処方薬の用法用量、相互作用、配合変化等を確認し、疑問点は医師への積極的な疑義照会を行い適正な薬剤使用に貢献しています。
散剤・水剤の調剤に関してはバーコード監査システムを導入し、薬の取り違え、秤量間違えを防止しています。
また、市販の医薬品では対応できない病態、疾患に対しては院内製剤を調製し、個々の患者さまに応じた薬物治療を行っています。
混注業務

感染リスクの高い高カロリー輸液はクリーンベンチ内で無菌的に調製し、院内に供給しています。
また、外来・入院患者さま問わず全ての抗がん剤は複数の薬剤師でレジメン(抗がん剤治療における抗がん剤の投与量や期間、副作用予防薬等が示された計画書)に基づいた厳密な確認・監査を行ってから、安全キャビネットの中で調製しています。
揮発性の高い抗がん剤については閉鎖式器具を用いて調製者の曝露対策を図っています。
病棟業務

薬の説明、副作用や飲み合わせの確認、減薬、病棟医薬品管理等を行っております。各病棟担当薬剤師は医師や看護師との信頼関係を築き、連携することで、患者さまの薬物療法を支えています。
各病棟1~2名の担当制を採用し、新人薬剤師は入職1年目の後半から病棟業務に従事します。
新人薬剤師は中堅薬剤師とペアになって担当するため、先輩に相談しやすく、担当となった診療科について専門的に学べる環境を整えています。
また、病棟担当は数年に一度ローテーションを行い、総合病院の特長を生かして幅広く勉強することができます。
自分で薬の管理が難しい患者さまには分かりやすい管理方法を提案したり、医師と協力して薬剤を変更したり、減らす取り組みを行っています。
院内で処方される飲み薬は臨時、定期処方問わず薬剤師が患者さまへ直接お渡し、説明を行います。
医薬品情報管理(DI)業務
最新の医薬品情報は適切な薬物治療を提供するためには必要不可欠なものです。
情報を収集し、薬剤師間で共有するとともに、医師をはじめ他職種への情報提供を行っております。情報を迅速に周知するために、全薬剤師がDIニュースの発行ができるようになっています。
入院、外来の副作用の発生状況を近隣薬局の薬剤師とも連携しながら集約し、情報共有を行っています。
その他、医師や他職種からの医薬品に関する問い合わせには随時対応しています。
薬薬連携
当院は原則すべての患者さまに院外処方箋を発行しております。
近隣薬局とは定期的に会議を開催し、副作用情報や抗がん剤治療の薬剤指導などで連携を行なっています。
2017年より院外処方箋へ検査値を記載し、院外薬局でのさらなる薬剤管理指導の強化を目指しています。
また、当院薬剤師が中心となって門前薬局だけでなく、近隣薬局をお誘いした学習会を企画、開催し、地域の薬剤師全体で治療を支えるよう努めています。
南医療生協の取り組んでいる
チーム医療
化学療法委員会
化学療法における治療方針の確認、それに伴い起こりうる副作用対策などを医師、看護師、薬剤師を中心にカンファレンスを行なっています。
治療に関することだけでなく、患者さまの生活上の問題(家族関係など)や不安なことについても多職種で情報を共有して医療を円滑に提供できるように努めています。
薬剤師は、患者さまへ治療法の説明、医師や看護師への副作用マネジメントや補助療法の提案など積極的な介入を行なっています。
新レジメンの採用をする際には薬剤師が大きく関わり、作成しています。
糖尿病疾患管理委員会
糖尿病はできるだけ早期から治療に取り組み、合併症を予防することが大切です。
患者さまやそのご家族に正しい知識をもって治療に取り組んでいただくため、糖尿病教室や教育入院を導入し、その中の薬物治療についての講義は薬剤師が担当しています。
薬のことだけでなく、栄養、運動についてもそれぞれの専門家から講義を受け、簡単な説明はできるようにしています。職種の垣根を越えてお互いに連携し、患者さまの糖尿病療養を支援しています。
NST(Nutrition Support Team)
栄養障害がある患者さんに対して、適した栄養療法を提案していくチームです。当院では医師、管理栄養士、看護師、言語聴覚士、歯科衛生士、薬剤師が関わっています。
病院と「栄養」は強く密接しています。例えば、食事が摂れずに衰弱してしまう方や誤嚥によって肺炎を引き起こしてしまう方などがいます。
そのような方々に対して、薬剤師としては薬による食事への影響や点滴の内容などについて提案しています。他職種の視点を多く得ることができるので薬剤師として非常に勉強になるチームです。
感染対策チーム
(ICT:Infection Control Team)
当院の感染対策チームは、医師・看護師・検査技師・薬剤師・医療事務で構成されており、各職種の専門性を活かした感染制御活動を行っています。
その中で薬剤師は、院内感染対策マニュアルの作成や職員学習等において、主に抗菌薬、消毒薬、ワクチンに関連する項目を担当し、専門性を発揮しています。
また、感染症カンファレンスを開催し、抗菌薬の適正使用や適切な検査の実施等の提案を行なう事で、感染症治療への支援も行っています。
緩和ケアチーム
緩和領域認定の医師、看護師、薬剤師を中心に週1回チームカンファランスと回診を実施しています。
基本的にはコンサルテーション型でACPをもとに全人的ケアを目指して活動しています。
認定・専門薬剤師紹介

日本病院薬剤師会 感染制御認定薬剤師
有効な抗菌薬が選択されているか、抗菌薬の投与量や投与方法が適切であるか、狭域スペクトラムの抗菌薬へ変更が可能か、TDMの実施等、薬剤師の視点から医師に対して処方提案を行う事で、感染症治療に貢献出来る様努めています。
また、速乾性手指消毒薬の払い出し量を集計し、適正使用を促すなど、他職種のスタッフと共に院内感染対策マニュアルを作成し、感染症を院内に広めない事にも努めています。

日本糖尿病療養指導士
尿病治療薬の進化はめまぐるしく、内服、注射などあらゆる選択肢が増えた一方で、患者さまの病態や状況に合わせて選択することが求められます。
CDEJの薬剤師は患者個別指導、糖尿病教室はもちろん、他職種への学習会の開催や医師と協議して治療薬の選択の提案なども行います。
県内他病院のCDEJとも連携し、情報交換するなど、療養指導の輪を広げています。長い療養生活の中、患者さまが主体的に楽しく治療に取り組めるように努めています。
日本薬剤師研修センター
認定実務実習指導薬剤師
当院では毎年1~2名の実務実習を受け入れ、薬学生の指導に当たっています。実際の現場でしか学ぶ事が出来ない事があると考え、臨床での経験をより多く行なえる様に実習を構成しています。
また、委員会やカンファレンスをとおして、病院ならではのチーム医療を学べる様にも心がけています。
これから薬剤師を目指す学生にとって、多くのものを得る事が出来る場になる様努めています。
緩和薬物療法認定薬剤師
医師看護師薬剤師の多職種で構成されたチームで週1回カンファランスと回診を行い症状緩和の必要な患者さまのケアに努めています。
その他
日本病院薬剤師会 病院薬学認定薬剤師
積極的に学習し各種認定などを取得できるように先輩薬剤師が助言しています。
生協活動
南医療生協には9万人の健康意識の高い組合員がいます。薬剤師の業務は病院内での対応が殆どですが、時には外へ出て地域の健康チェックや薬に関する様々な講師活動を行っています。
夏の経口補水液や子ども向けのつかめる水、バスポムづくりは人気メニューです。
地域と関わる中で、患者さまの退院後の生活が、地域組合員の支援で格段に良くなることを経験しています。薬剤管理指導においても、退院後の生活が最適となるような入院時から介入を目指しています。
新卒 薬剤師 募集要項
採用人数 | 若干名 |
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雇用形態 | 常勤(期間の定めなし) |
応募資格 | 2026年卒、薬剤師資格取得見込みの方 |
勤務場所 | 南医療生活協同組合・南生協病院 |
勤務時間 | 8:50~17:50(月3回程度宿直有) |
休日 | 4週8休 3ヵ月につき3日間シーズン休暇(年間休日117日) |
休暇 | 有給休暇:入職後、6か月後に10日付与 年間最高付与日数20日 特別休暇:慶弔休暇・結婚休暇・リフレッシュ休暇など その他休暇:産前産後休暇・育児休暇・介護休暇・生理休暇など |
昇給 | 年1回 4月 |
退職金 | あり(勤続3年以上) |
社会保険 | 健康保険・厚生年金・雇用保険・労働保険 |
賃金 | 給与:大卒(24歳):252,200円 通勤手当:公共交通機関:定期券代、自家用車:20円/km(上限30,000円) 昇給:年1回 賞与:年2回 夏・冬(実績による) 締切日:末締 支払日:翌月25日 |
福 利 厚 生 |
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定年 | 60歳 |
再雇用制度 | 65歳まで |
見学会 | 随時 |
選考方法 | 適性検査・面接 |
採用試験日 | 4月19日(土)、5月17日(土)9時開始 |
提出書類 |
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見学会・採用試験申し込み先 | 〒459-8016 愛知県名古屋市緑区南大高二丁目204番地
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薬剤師常勤(既卒)募集要項
業務内容 | 薬剤師業務全般 |
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応募条件 | 薬剤師免許をお持ちの方(経験者) |
採用予定日 | 応相談 |
募集人数 | 若干名 |
採用試験 | 随時 |
勤務時間 | 午前8時50分 ~ 午後5時50分(宿直あり) 非常勤:相談 |
給与:初任給 | (例)6年生大学卒 24歳初任給 252,200円~ |
病院見学会 | 随時 |
採用試験・応募方法 | 病院見学参加のうえ、応募書類を送付してください。
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勤務地 | 総合病院 南生協病院・かなめ病院 |
お問い合わせ先・書類送付先 | 〒459-8016 愛知県名古屋市緑区南大高二丁目204番地
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採用アクセス
採用についてのお問い合わせ
- 052-625-0630
- (平日・土曜日 午前9時〜午後5時30分)